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フェルメールとレーウェン・フック

フェルメールの絵画へ魅せられたのはのいつ頃だったか定かではないが、日本へ展覧会
が来る度出かけている。
何といっても青がとても素晴らしいし、窓から差し込む光の陰影、光の粒をこれほど克明に
描ききっている画家も珍しいと思った。とても、光学に詳しい画家であると。
そして、何気ない日常の生活、働く女性の姿、これも気に入っている。
フェルメールはあの青色を出すために、とても高価なラピスラズリを原料とするウルトラマリン
を惜しげもなく絵の具に使用していたという。
ウルトラマリン ネットから
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フェルメールはオランダのデルフトという小さな町の出身
デルフトは「デルフト焼き」で有名な陶磁器の町、10月に訪れた有田や伊万里焼の
の影響も受けていたのを知った。。
オランダの東インド会社によって輸入された「伊万里焼」はオランダのデルフトで盛んに模倣品が
生産され、「伊万里写し」と呼ばれ、ジャポニズム(日本趣味)として持てはやされたそうです。

ところで、フェルメールトと同じ1632年生まれで、デルフトには、顕微鏡の父と言われている
レーウェンフックがいた。
レーウェンフック  微生物の教科書より
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レーウェンフックの作った単眼顕微鏡の一つの構造 
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a:レンズ  b:標本を載せるピン  c、d:焦点を合わせるネジ

今の顕微鏡とは全く違っている。レンズは小さなガラス玉、これをよ~く磨いてレンズ
にしていた。
この初期の手作りの顕微鏡で、レーウェンフックはミクロの世界を初めて観察、微生物や、
血球、精子も発見したのです。
顕微鏡の歴史の中では、かならず、名前が出てくるレーウェンフック。
レーウェンフックは生物学者でもなく、商人でした。どちらかというと素人の顕微鏡おたく。
デルフトで生まれ生涯デルフトで描き続けたフェルメールの作品のひとつに「天文学者」があり
ますが、レーウェンフックをモデルにしたと書かれていました。

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フェルメールは43歳で亡くなったらしいが、青の絵の具にお金をかけ過ぎたのか借金が
すごくて妻は自己破産していて、遺産管財人にレーウェンフックがなっているので、あるいは
知り合いか、とも思っていました。

先日読んだ『ルリボシカミキリの青』の著者福岡伸一先生がとても、大胆な仮説をたてられて
いるのを知った。
以下ラジオ深夜便より
10月の末、NHKラジオ深夜便にフェルメール大好き、ルリボシカミキリの青に魅せられていた
福岡伸一先生のトーク番組ナイトエッセを聴いて驚いた。
福岡先生が注目したのは、レーウェンフックは自前の顕微鏡で見た観察画付きの研究の手紙
をロンドンの王立協会(当時の世界中の面白い研究の論文などを集めていた)へ200通以上
も送っていた。レーウェンフックは90歳まで生きた長寿の人であった。

福岡先生はその手紙やスケッチがまだロンドンの王立協会の書庫に眠っているので、見せて
もらうためにロンドンの王立協会を訪れている。
研究の手紙と添付されているスケッチの観察画を年代を追って調べると1675年までのスケッチ
の一枚、「昆虫の足の爪先」観察画を見て非常に驚いたそうです。
つややかな光の陰影のある描き方で素晴らしいものだったそうです。

しかし、1676年以降、スケッチは正確ではあるが、平面的で芸術的にはつまらないもの
になっていた。
レーウェンフックは手作り顕微鏡でたくさんのものを観察したが、それをスケッチするのが苦手
で、スケッチを熟達した画家に頼んでいたそうである。
福岡先生は1676年以降はスケッチする画家の手が代わったと考えたのです。

ところで、フェルメールは1675年末に亡くなっているのです。
スケッチ画はフェルメール亡きあと急につまらない描き方になってしまった。
偶然にしては出来すぎているが、もしかしたら、2人にはデルフトという交点もあり、光に対する
特別の思いもある。熟達した画家の存在。

観察画のスケッチはフェルメールの手によるものなのか?と考えられた。
しかし、 フェルメールはスケッチやデッサンなどは何も残してはいないし、わからないが、
フェルメールの描き方の手法は、確かに顕微鏡で光源からレンズに写る標本を観察した時の
手法に似ているような気がする。
フェルメールの芸術と、レーウェンフックの科学との融合と考えると、とてもわくわくする歴史的な
話と思った。フェルメールの作品は世界中にたった37点しか残っていない、それも完成された
ものばかりです。
17世紀のヨーロッパは科学や芸術が新しい時代の幕開け、ひょっとしたら、・・・・・
レーウェンフックの存在も一層注目されそうである。
昆虫の足の爪先の観察画を見てみたいし、福岡先生は日本に貸し出してくれるようにロンドンの
王立協会へ依頼しているそうです。

フェルメールの展覧会が今、日本へ来ている。近々訪れる。楽しみがまた増えた。
by gonta2kohana1-nak | 2011-12-05 17:40 | 日常

いつのまにやら、黄昏時にさしかかた さとおばさん(さとばあちゃんかも?)、いつもエネルギーをもらうワンコたちとの日常


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